11月24日芸術鑑賞会-寄席(よせ) 本格落語【報告】

11月24日、PTAによる芸術鑑賞会を開催することができました。

コロナですっかり影響を受けてしまったPTA活動でしたが、大きな予算を使って、子どもたちや地域連携に資する活動ということで、前年度より計画をしていたものです。

落語の真打の先生方となると、数年先の予定も入っていたりするため、学校の教育活動との連携もあり、早めに動いていくことが必要になります。

桂右團治師匠、紙切りの林家花さん、前座の三遊亭こと馬さんをお迎えしました。

第一部は富岡幼稚園の年長さんと小学校1〜3年生、第二部は4〜6年生です。
子どもたちの元気な質問の様子が、伝わってくるかと思います。

たった数十分でしたが、子どもたちは水を打ったように静かに、そしてときに大笑いして聞き入っていました。
伝統芸能のプロフェッショナルの力を感じる有意義な時間になったと思います。

参加保護者の感想より

「普段、なかなか落語や紙切りになかなか触れる機会がないので、とてもたのしく参加しました。 子どもたちが引き込まれていく様子を間近で見られて、良い経験ができました。」
「昔からの日本の笑いについて、経験できてとても楽しく参加させていただきました。」
「今までとは異なった志向で、子供達にも保護者にもよい刺激・経験になったと思う。 伝統?にこだわらず、たくさんの経験を子供達にもしてもらい、たくさんの選択肢が与えられるのでよいと思った。」
「日本の伝統文化を観るきっかけになり、ありがたかったです。」
「落語なんてつまらなそう、と言って出かけた子供が、帰りには「沢山笑ったよ〜」と言って帰ってきて、楽しい体験をさせてもらって良かったなと思いました。」
「低学年、高学年と分けての開催も、それぞれに合った演目で出来ていいなと思いました。」

キャリア教育の一環として

寄席のプログラムが全て終了した後、短い時間ではありましたが、6年生と演者の桂右團治師匠、紙切りの林家花さん、前座の三遊亭こと馬さんに、キャリアについてお話を聞く機会を設けました。

現在のご職業を選ぶにあたっての経緯等、子どもたちは積極的に質問していました。

中には素直すぎる質問を繰り返す子もいたりして、側で見ている大人は冷や冷やしましたが、そこは笑のプロフェッショナル達とあって、とても上手にいなしていらっしゃいました。

開催に至るまで

2022年のPTA本部から2023年PTA本部に受け継がれて、2023年度本部が中心となって、会場の設営や当日運営にあたりました。お父さんの会が以前開催していた寄席の話を聞き、コロナ後の芸術鑑賞会に向けて下地を整えて行ったものです。

富岡幼稚園からも園児数の減少で大きな催しができない状況になっているとのお話しもあり、普段なかなか子どもたちが触れることがなく、かつ教育活動に資する文化的なものを…と選定した結果です。

2023年度PTAが最も大変だったのが、毛氈(もうせん)の調達です。いくつもの関係機関に尋ねて、最終的に、富岡公民館のものをお借りしました。学校でも、日程の調整から機材調達、当日の運営協力、先生方への動き方の説明等々、挙げたらキリがないほどのお力をお借りしています。先生たちも、この時間のために日程を調整して、教育活動を進めてくださいました。

事前に別日程を設けて設置テストも行い、マイクのリハーサルも行っています。みな仕事がある中での活動ですので、一度でチェックを終えるように準備を進めました。舞台裏となるステージの袖も、掃除しました。着物の演者たちが行き来しますので、待機中のことも考える必要があります。

当日は先生方のお迎え〜お見送り、待機場所の確保、流れの確認等もありますので、ここは、お父さんの会に多大なるご尽力をいただきました。

教頭先生のお心遣いで、寄席が終了後は、お三方には学校給食をご一緒に楽しんでいただきました。

PTAとお父さんの会、学校と今回の催しを取り持つ雑用係は学校コーディネーターが行っています。
事前に日本橋の寄席に足を運び、実際の高座を見て師匠にご挨拶をした他、ベテランのお客さんたちにお話を伺って、師匠の様子や寄席を開催するにあたり必要なことや望まれることを聞き取っています。

子どもたちが当日たっぷり楽しむことに集中してもらうには、大勢の人の尽力があってこそです。

PTAには賛否両論がありますが、会費を納入し管理しているからこそですし、役員を中心に責任を持って対応するメンバーが固定しているからこそ実現できることです。

子どもたちの中には、きっと将来、リーダーとして次世代の子たちに何かを伝えたり、イベントを催したり、自分のキャリアに活かしたりする子が出てくるでしょう。本当に楽しみです。

ご協力いただいた皆様、誠にありがとうございました。