小学生の交通事故を振り返る

9月末、日の出南小学校区で小学生が関係する交通事故がありました。

停車しているバスが死界となってしまい、バスを追い越す途中に、横断歩道を横断中の歩行者と接触ということのようでした。

千葉県警の発表では、交差点での事故という統計的な公式発表のみであるため、それ以上の詳しい状況は、現場に出向かれた地元議員さんやブロガーの方のページを見て想像するのみです。

散歩で行ってみると分かりますが、歩道は比較的広く、それほど交通量のあるところではないので歩きやすいのですが、確かに、自動車で通ると、スピードを出してしまいがちな直線道路です。植えてある街路樹も、富岡付近の木々とは別であるため、何となく視線がそちらに向いてしまいます。

信号が設置されていない交差点で、信号を付ける準備段階まではできているため、多くの方は複雑な印象を受けると思います。

富岡での痛ましい事故

本部役員の皆さんに、今回の事故について問いかけを行ったところ、数名の方から重要な指摘をいただきました。

一つは富岡で起こった事故について、そして、もう一つは交通安全について気が付いたことがあった場合にどこに働きかけるべきかについて、です。

富岡3丁目の県道交差点では、富岡にお住まいだった、当時4年生のお子さんが、鉄鋼団地からの大型トラックにひかれ亡くなってしまいました。富岡交番前の大きな交差点でのできごとでした。2007年9月ですので、10年以上前の事故ですが、今でも手向けられた花があることをご存知の方も少なくないはずです。

オンラインのマップで上空からの様子を見ると分かりやすいですが、鉄鋼団地のトラックは、県道や高速道路に上がるために、多くの場合上記の交差点を通る作りになっています。また、上記の交差点では、歩道が道路沿いと、その歩道から植栽を挟んだところにもう1本併走していることもあり、植栽に挟まれた歩道を通ってきた歩行者には、ほぼ気づかない設計になっています。

しかも、大きな交差点で信号が青であれば、青のうちに走って渡り切ってしまいたいというのが、小学生の子達の心理ではないでしょうか。内輪差の知識があっても、どの程度内側にタイヤが来るかまでは、とても想像できるものではないと思われます。

巻き込まれたのは、トラックの左側後輪でした。

一方、よほど地元の地図の知識があれば別ですが、多くのトラックドライバーさんは、どんなにベテランであっても、全ての危険を察知するのは無理があります。ここでも、生い茂った緑が、視界を狭めた可能性もあります。

小学生が下校中に起きてしまったこの事故の後、浦安市議会の定例会でも議論がなされ、交通指導の方が交差点に立って歩行者の安全を守る手立てが打たれたようです。

この事故については、現在の富小に通学されているご家庭でもご存知ない方が多くなって来たようですので、改めて掲載いたします。

事故に遭われてしまったお子さんのご冥福をお祈りすると共に、今後事故を起こさない、事故に遭わせないために何ができるのか、今一度考える機会としましょう。

越境で通学されていらっしゃるご家庭も、塾や習い事で一人でお子さんが浦安市内を通行される場面があるご家庭も、自由に放課後遊べるお子さんのご家庭も、ぜひ起こりうる事故について、具体的に検証いただければと思います。

大型車の左折時に小学生はどう見えるのか

学校で実施されている交通教室に加えて、ご家庭でも、このような映像を見て注意のポイントを掴んでいただければと思います。

千葉県警では、実際に走行中のバスに飛び出す子どもたちの映像をまとめて公開しています。

リアルすぎて、思わず「危ない!」と言ってしまう程ですが、日常的に起こってしまっていることだと思います。

どこに言うべき?

浦安市には下記のような、市民窓口一覧があります。

■浦安市役所 各課へのお問い合わせ
https://www.city.urayasu.lg.jp/site/1005102.html

ただ、こちらはまだ一覧の状態ですので、どの程度の情報であれば実際に検討していただけるのか、情報が伝わりやすいのか、実際に尋ねてみて共有して行きたいと思います。

NHKでは、交通事故の特集を継続的に行っています。

■NHKの通学路マップ(投稿ができます)
https://www.nhk.or.jp/shutoken/selection/schoolzone/

『後を絶たない通学路の事故 5年で児童900人が死亡・重傷の現実』
見出しを見ただけでも衝撃が走りますが、これは社会で解決して行くべき課題です。

途中の経過報告として

今回、浦安市の警察署に問い合わせてみましたが、事故記録や事件記録は、一般的な公開情報ではないため、やはり千葉県警での公開情報を参照してくださいとのことでした。

もう一つ、大きな事故であれば、全国紙にも掲載されるので過去の新聞を確認してほしいとのことでした。

浦安市の中央図書館は、リニューアルされたばかりで、レファレンス室も大変に充実しています。優秀な司書さん達が、今回の事故についての問い合わせにも応じてくださり、新聞数社の切り抜きや縮刷版、議会記録について丁寧に調べて教えてくださいました。

年末は交通量も増えます。

引き続き、街頭指導にもご協力いただき、気が付いたことは伝えるべき機関に伝えられる体制を整えて行きたいと思います。

問いかけに応じてくださった本部役員の皆さん、参照させていただいた議員さんのブログ、浦安警察の担当者の方、図書館の司書さん、いつも笑顔の富小警備さん、ありがとうございました。

文責:出雲路